(買い物)2mmのシャープペン
若い人たちにとって学校や仕事で使う筆記用具のシャープペンシルは当たり前のものだと思っているだろう。実はあれは私たちの子供の頃、ちょうど小学校から中学校に上がるぐらいの時に普及し始めたものだった。
当時シャーペンは高価であり、1000円から3000円ぐらいが相場だった。お小遣いが1ヶ月300円が普通だった頃なのでそう簡単に買えるものではなかった。子供会があって、中学校に上がる先輩へのプレゼントとしてシャーペンを贈ろうということになり、みんなが少しずつお金を出し合って買って渡した思い出がある。
最初の頃はまだ芯の太さが定まってなく 0.9mm や 0.7mm が多かったのだが、そのうち 0.5mm が出てきて、さらにもっと細いものということで 0.3mm、一番細かったのは 0.2mm というものだった。中学生の女子は小さくて細い字を書くのが好きな子が多く 0.3mm を使っていた子がいて、私はもっと細いのがないかと探して 0.2mm を買った覚えがあるが、今となっては記憶があやふやで事実だったかどうか定かではない。時が過ぎ、主流が 0.5mm になったため私も使っていたのだが、元来字を書く時に力を入れる癖があるため 0.5mm だとよくポキポキ折っていた。
ある時、私塾を開いているおばさんがこのシャーペンを酷評した。勉強がうまくいかない子は授業中シャーペンを直してばかりいる、つまりシャーペンの芯が折れたり詰まったりして授業中にそれを直すのに時間を使い授業聞いてない子が多いと言うのだ。昔のシャーペンは普通に使っていてもよく詰まっていた。
「シャーペンは勉強の邪魔」だと彼女は言っていた。「鉛筆を勧めるが、シャーペンだったら 0.9mm を推奨している」と言っていた。
なるほどと思い、私も久々に 0.9mm のシャープペンシルを取り出し使ってみた。それは中学校の時に技術で製図をするために買わされた1本 3000円もする 0.9mm の高級シャーペンだった。確かに力を入れて字を書く癖のある私でも芯が折れることもなくうまく使える。さすがに古くなっていて新しいものも買いたく、どこかにないかと思っていると Amazon でドイツ製 0.9mm を600円弱で売っていた。それを買って使ったり、ふと気づくとダイソーなどでも 0.9mm のシャーペンに芯がついたものが100円で買えることもわかってきた。私はそれ以降ほとんどそういったものを使っていた。
0.5mm のシャープペンシルはと言うと、何と言っても芯が手に入りやすいことと種類が多いということで、使いたくはないが使わざるを得ないこともある。私の場合、4色+1のジェットストリーム付属のシャーペンだけは 0.5mm を使っている。
さて、さらに芯の太い 2mm のシャーペンを見つけた。鉛筆のような書き味という触れ込みなのだが、さすがにこれでは太すぎて合わないだろうと思っていたのだが、実際には随分と便利だし書き心地が良い。自宅で使うメモなどはこういったものを使っていた。
仕事を辞めて書斎で過ごすことが多くなり、この 2mm のシャーペンが複数箇所に必要になったのだが、以前のものは所詮100均、壊れてしまったものもあり新しく買おうと思った。ダイソーに行けばすぐ見つかるだろうと思っていたのだが、全く見つからない。たまたまその店にかもしれないと思ってよその店に行ってもない。そもそもダイソーはシャーペン自体が少なくなっていて、あっても 0.5mm ばかりだ。セリアに行けばきっとあるだろうと思ったのだけど、自宅から遠いということもあり、自転車5分と徒歩で簡単に行けるキャン・ドゥに行ってきた。そこでもなかなか見つからず、もう最近は手に入らなくなったものかと諦めかけていたのだが、下の方に黒と灰色の2色のシャープペンシルあることを見つけた。100円ショップの物っていうのはちょっと気を抜くとすぐ手に入らなくなることがあるので早速2本買ってきた。昔のものは金属だったのだがこちらは軽いプラスチック。しかし先っぽには芯を尖らせるための鉛筆削りもついていてとても便利だし、そもそももう絶滅危惧種扱いだろうと思っていたので手に入っただけでとても嬉しい。
青いのはダイソーの0.9mm
このブログを見てくれる人も何人かいるようだけど、勉強したいと思えば太めの鉛筆がおすすめだ。ストレスなく書け、芯が折れることもなく勉強に集中ができる。
子供の時の話だが、基本は鉛筆を使っていた。上述したようにシャーペンは高価だった。数学を教えてくれたある先生が『鉛筆にはお金をかけなさい』と言っていた。彼は自分は Hi-Uni を使っていると言っていた。Hi-Uniは1本100円した。当時の1ヶ月300円の小遣いではそう簡単に買えるものではない。Uni という1ランク落ちる鉛筆があってそれは1本50円だった。これも定かではないが、父親に言って1ダース買ってもらったと覚えている。それまでは運動会の記念品でもらえるような安い鉛筆ばかり使っていたのだが、先生からのアドバイスもありユニを使い始めた。
私はそれを愛用していたのだが、数学の先生の言う Hi-Uni も欲しくて1本だけ買って使っていた。もったいなくて大切な時だけ使った覚えがある。
そんなこともあって今でも鉛筆を使うのが好きだ。
当時、電動鉛筆削りが出かけの頃で、それにはストッパーがついていなかったため鉛筆が無限に削られ、あっという間に1本がダメになっていた。どこで鉛筆を削り器から抜くかは勘だった。私はこの電動鉛筆削りが欲しかったのだが残念ながら買ってもらえなかった。手動で十分だ。電動だと鉛筆がダメになる。そんなことを言われた。
大学受験の時に宿舎で他県の人と出会い、大人になったら何かしたいことがあるかと言われて「電動鉛筆削りが買いたい」と言って彼らに呆れられた。
今、書斎には白い電動鉛筆削りがある。昔とは随分進化していて、鉛筆が削れるだけではなくて色鉛筆のような芯の柔らかいものも上手に削れる切り替えスイッチがついている。これで削って鉛筆を使いたいのだが、ふと気がつくと今の私は鉛筆自体をあまり持ってない。そういえば職場でも鉛筆を使っていたのは私ぐらいで、みんなシャーペンを使っている。職場ではイベントの時に出欠名簿用に鉛筆を使うことがあり、余った鉛筆を時々仕事に使わせてもらっていた。そのイベントの出欠名簿もボールペンを使うことが多くなり、鉛筆は不要の長物となっていた。
仕事を辞める時、私以外が使わない鉛筆はロッカーの片隅に死蔵されていた。これからも永遠に日の目を見ることはないだう。今から考えれば要らないんならもらえばよかったとも思ったが、金額は小さいとはいえもしもらったら横領になるのかなと思っている。やはり自分で買った方がいいだろう。
ちゃんとした文房具店に行きたいとこだが、とりあえずは100円ショップの安いもので我慢しようか。今でも Hi-Uni があるなら、今度こそ1ダース買いたい。
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